新卒で辞めたら人生終わり?新卒3ヵ月で辞めた私が感じた現実とその後の選択肢

体験談

はじめまして、なやまるです。

私は現在30代ですが、新卒で入った会社を3ヵ月で辞めた経験があります。

当時は、「私は社会不適合者なのかもしれない」「もうまともな仕事には付けないのではないか」と何度も不安に押しつぶされそうになっていました。

でも今、はっきり言えることがあります。

新卒で会社を辞めたからといって、人生は終わりません。
むしろ、あの決断が新しい選択肢を見つけるきっかけになりました。

そして、あれから約10年が経った今も、「新卒3ヵ月で辞めたこと」に対して、私は一切後悔していません

この記事では、私自身の体験談を交えながら、「新卒で辞めたら人生終わりなんじゃないか」と不安を抱えている方へ、少しでも心が軽くなれるように、前向きになれるように、私の考えを綴っていきたいと思います。

新卒3ヶ月で辞めて、人生終わったと思った話

新卒3カ月で辞めた理由と当時の状況

私が新卒で入社したのは、いわゆる「中小企業」と呼ばれる会社でした。
中小企業ではありましたが、大企業のグループ会社で、立地も良く(東京の都心)、給与も比較的高め、キラキラOLに少し憧れていた私は、当たりの会社に内定を貰えたと喜んでいました。

しかし、実際に入社してみると、自分とは合わないと思う部分が多々でてきてしまい、この会社で働き続けることはできないとの判断に至ってしましました。

まず最初の洗礼は、新入社員紹介の場での余興。
何百人もの社員の目の前で、同期と一緒にAKB48の曲を踊らされたのです。

人事から「うちは毎年、新入社員が余興をやるのが恒例だから。よろしくね。」と言われました。去年の新入社員はお笑いをやったそうです。

正直、「は?」と思いましたが、新人の私たちに拒否権などなく、しかも、同期に元ダンス部が複数いたことから、AKB48を踊る羽目になったのです。

なやまる
なやまる

続く合宿研修では、与えられた課題が終わらず、2時間睡眠の生活が2日間続きました。
ありえないですよね?2時間睡眠ですよ。

「これっておかしくない?」「ブラック企業すぎない?」と思いつつ、誰も何も言わず、ただただ過酷な状況を耐えるしかありませんでした。

精神論と根性が求められるような研修で、この時点で辞めたいという気持ちが10段階のうち8くらいにはなっていました。

配属後も苦痛は続きました。

実は、私が当時住んでいたのが、会社のある東京ではなかったため、通勤に片道1時間半かかっていました。

その間ずっと満員電車。ぎゅうぎゅう詰めの車内で、会社に行くだけで消耗していました。

正直、この通勤時間と満員電車は退職理由の中でも大きくを占めています。

さらに追い打ちをかけたのが、イケイケなタイプの同期たちでした。

飲み会で盛り上がるのが当たり前という雰囲気の中、内向的な私はずっと馴染めずにいました。

最終的に退職を決める決断に至ったのは、プライベートの時間が一切なくなったことです。

往復3時間の通勤に加え、毎朝30分前出勤、定時後も残業、帰宅しても寝るだけ。

好きなことをする時間も、心の余裕もどんどん奪われていきました

その結果、ストレスから不眠や腹痛に悩まされるようになり、心身ともに限界を迎え、入社からわずか3ヵ月で退職する決断をしました。

辞めることに対する不安と「人生終わったかも」という焦り

最終出勤日、人事に挨拶を済ませて会社の敷地を出た瞬間、大きな重荷がスッと降りたような、解放感に包まれました。

もうこれ以上辛い思いをしなくていい、ゆっくり寝ることができる。
青空の下、そんな当たり前のことが嬉しくて仕方なかったことを今でも覚えています。

とはいえ、新卒3ヵ月で退職することに対して、不安が無かったわけではありません。

新卒カードを無駄にしてしまった
再就職できないかもしれない
周りはまだ頑張っているのに、私は逃げてしまった
「高い学費を払って大学に行かせてくれた親に申し訳ない」

こうした思いが、頭の中でぐるぐると回っていました。

自分の人生は終わったかもしれない、そう考えた時もありました。

支えてくれた人の言葉

救われたのは、母親が退職することに対して後押しをしてくれたことです。

仕事で病気になるくらいだったら、辞めたほうがいい
仕事はいっぱいあるんだから、また探せばいい

そんな言葉を母親はかけてくれました。
父親は、大学を卒業してから1つの会社で長く働いていたので、私が短期離職することに対して良い顔をしませんでしたが、母親は最初から最後まで私の味方をしてくれました。母親の愛情を感じました。

母親の後押しが無ければ、無理をして出勤を続けて、本当に心を壊していたかもしれません。
今でも感謝しています。

新卒3ヶ月で辞めたけど人生は終わらなかった話

新卒で辞めたその後

退職後、半月ほどは有給を使ってしっかり休養を取りました。
それだけでも、心と体はずいぶん回復したのを覚えています。
何より、きちんと寝られる生活に戻れたことが本当に大きかったです。
睡眠がちゃんと取れるだけで、こんなに気持ちが軽くなるんだと実感しました。

そして、休んでいる間に始めたのが転職活動です。
早く次の会社を見つけないと…という焦りはありましたが、同時に「今度はちゃんと自分に合った働き方を見つけたい」という気持ちが強くありました。

思えば、就活中の私は、”理系であること” を基準に就職先を選んでいました。
「せっかく理系に進んだのだから、それを活かせる企業へ」と、業界や職種ばかりを見て、肝心の ”自分” のことをほとんど考えていなかったんです。自己分析なんて、正直言ってほとんどしていませんでした。

けれど、一度「辞める」という挫折を経験したことで、私は初めて真剣に自分自身と向き合いました。
自分はどんな環境でなら無理なく働けるのか?」「何が得意で何が苦手で、何を大事にしたいのか?
こうした問いと向き合えたのは、あの経験があったからこそです。

次の職場で得られたものと気づき

次に入社したのは、医療系の職場でした。
職種は大きく変わりましたが、働く環境としてはとても合っていました。

まず、通勤時間が短くなり、毎日の生活に余裕が生まれました
朝の満員電車に乗らなくて良いというだけで、心がどれほど軽くなったか…。
残業も月10時間以内と少なく、仕事とプライベートを両立できるようにもなりました

さらに、新しい職場では、同僚たちと自然に仲良くなることができ、仕事が「楽しい」と感じられるようになりました
前の会社では、イケイケな同期に馴染めず孤独を感じていましたが、今回は自分らしくいられる環境でした。

そして気づいたのは、「目の前の人と直接関わる仕事が、自分には合っているのかもしれない」ということ。
前職のBtoBのように相手の顔が見えにくい仕事より、医療の現場のように感謝の言葉を直接もらえる環境の方が、自分にはやりがいを感じられると知ったのです。

この転職で私が強く感じたのは、仕事を長く続けるには、自分の“心地よさ”を大切にすること

会社の規模や肩書き、学歴や周囲の目よりも、自分がどういう環境でなら笑顔で働けるのかを大切にしていい

それを知るためにも、自分の価値観・興味・譲れないものをきちんと見つめる必要がある――そう痛感しました。

就活は、確かに“失敗”だったかもしれません。
けれど、あのとき会社を辞めたこと自体は、決して失敗ではなかったと今でも思っています。
むしろ、あの経験があったからこそ、私は自分を知り、働き方を見つめ直すことができました。

30代になった今振り返っても、
やっぱりあのとき辞めて正解だった」――そう、心から思います。

「辞めても大丈夫だった」と思えた理由

私の実体験を踏まえて、新卒3ヵ月で辞めても大丈夫だったと思った理由を具体的に書きたいと思います。

辞めても、すぐに仕事は見つかった

当時は、「短期間で辞めたらどこも雇ってくれないかも…」という不安でいっぱいでした。
でも実際は、次の仕事は意外とすぐに見つかりました。
6月に退職し、7月には新しい職場で働いていました。
世の中には本当にいろんな仕事があって、若いうちはポテンシャルで採用してくれる企業も多いです。

なやまる
なやまる

ちなみに、私は現時点で4回転職していますが、なんだかんだ次の仕事は見つかっています。
人生なんとかなります☺

その後、公務員にも転職できた

職歴に自信が無い人におすすめなのが、公務員です。
試験に合格できれば、公務員として安定して働くことが可能です。
私は、4社目が公務員でしたが、公務員の面接は民間ほど厳しくなく、民間ほど職歴を重要視していない印象です。
新卒3ヵ月で辞めたとしても、公的な仕事にも就くことは可能なのです。
早期退職したからといって、すべての道が閉ざされるわけではありません。

なやまる
なやまる

公務員もいっぱいあるので、受ける場合はよく調べて下さいね。
(私は公務員になったにもかかわらず、辞めましたので…泣)

転職がきっかけで、パートナーに出会った

もしあのとき、我慢してあの会社に居続けていたら――
きっと今の自分には辿り着けていなかったと思います。

転職先で今のパートナーと出会い、結婚して、幸せに暮らしています。
あのとき辞めたからこそ、人生が変わったんです。辞めることは“終わり”ではなく、“始まり”にもなり得るんだと、私は実感しています。

心と身体を壊すくらいなら、辞めた方がいい

私は当時、毎日涙が出そうなほど苦しくて、眠れない日もありました。
それでも「まだ3カ月しか経ってないのに」「逃げたらダメだ」と自分を追い込んでいました。

でも今ならわかります。心と体を壊してしまったら、もっと取り返しがつかなくなる。
「限界が来る前に離れること」も、立派な選択だと思います。

働き方は一つじゃない、模索しながらでも生きていける

世の中には、正社員・派遣・フリーランス・パート・在宅…本当に多様な働き方があります。
1社でうまくいかなくても、それは「自分に合わなかった」というだけです。
今の私は、働き方を模索しながらも、自分に合ったペースで人生を楽しんでいます。

別に仕事のキャリアだけが人生ではありませんから。

「これが正解」という道は誰にもわからないけれど、辞めた後でも、ちゃんと前に進めるということだけは、実体験としてお伝えできます。

「新卒で辞めた=人生終わり」と考えている人へ

「新卒で辞めるなんて…」と悩む気持ちは痛いほどわかります。
私も当時、辞めることで周囲にどう思われるかをすごく気にしていました。

でも、他人の目よりも大切なのは、あなた自身の心と人生です。
あなたの人生は、あなたのもの

私は辞めて、転職して、恋をして、結婚して――今も試行錯誤しながらも、楽しく生きています。
あのとき一歩踏み出した自分に、「よくやった」と言えるようになりました。

今つらいと思っているあなたにも、いつか必ずそんな日が来ます。

だから、大丈夫です。

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