派遣社員として働く際、「職場見学」 は重要なプロセスのひとつです。多くの人が「職場見学は形だけのもの」「ほぼ採用される」と考えがちですが、実際には見学後に不採用となるケースも少なくありません。
では、派遣の職場見学で落ちる確率はどのくらいなのでしょうか?
また、企業が不採用を決める理由にはどのようなものがあるのでしょうか?
この記事では、派遣の職場見学で落ちる確率や、不採用になる理由、そして合格率を上げるための対策 について詳しく解説します。職場見学を成功させ、希望する仕事を確実に手に入れるために、ぜひ参考にしてください。
- 派遣の職場見学で落ちる確率は30%~60%と考えている人多いが、公表データはない
- 企業によっては複数の候補者を比較し、必ずしも採用されるとは限らない
- スキルだけでなく、職場の雰囲気に合うかも重要な判断基準になる
- 「他の候補者も見てから決めます」などは不採用のサインになりやすい
- 職場見学でよく聞かれる質問を把握し、事前に準備することが大切
- 企業に良い印象を与える質問を用意し、聞いてはいけない質問には注意
- 職場の雰囲気や勤務条件を確認し、自分に合うかを見極める
派遣の職場見学で落ちる確率はどのくらい?
派遣の仕事を探していると、「職場見学=ほぼ採用」と考えている人も多いですが、実際には職場見学の後に不採用となるケースも多々あります。
派遣の職場見学で落ちる確率について、正確なデータは公表されていません。そのため、実際の確率は派遣会社や案件、企業ごとの選考基準によって異なります。
ただし、ネット上の情報を参考にすると、30%~60%程度の確率で落ちると考えている人が多いようです。
実際に、私自身も2社の職場見学を経験した際は、1社は不採用、1社は採用だったため、私の場合の確率は50%でした。
それでは、職場見学で落ちる可能性があるのか、どのような不採用サインがあるのか、どのような理由で不採用になるのかなどを詳しく解説していきます。
職場見学で落ちることはある
結論から言うと、職場見学で落ちることはありますし、企業側からお断りされるケースもあります。
派遣会社によっては「職場見学は形式的なもので、ほぼ採用される」と説明されることもありますが、実際には企業が候補者を見て「自社の雰囲気に合わない」「求めているスキルと異なる」と判断すれば、不採用となることもあります。
また、派遣スタッフ側から「思っていた職場と違う」「雰囲気が合わない」と感じた場合、辞退することも可能です。
企業と派遣スタッフの双方が納得して契約を結ぶための場が職場見学なので、一方的に決まるものではありません。
「派遣の職場見学はほぼ採用」は本当?
「職場見学に行けば、ほぼ採用される」と言われることがありますが、これは完全に正しいわけではありません。
確かに、職場見学の段階では企業側も「この人で決まりそう」という気持ちでいることが多いです。そのため、応募した時点である程度の選考が進んでおり、見学に行けば高確率で採用されるケースもあります。
しかし、実際には「複数の候補者を見て最終判断したい」という企業もあるため、必ずしも採用が確約されているわけではありません。
特に人気のある案件では、複数の派遣会社が候補者を送り、企業が最も適した人を選ぶこともあります。
そのため、「職場見学=内定」と思い込むのではなく、しっかりと準備して臨むことが大切です。
派遣の顔合わせで不採用のサインとは?

派遣の職場見学では、企業の担当者の反応や会話の内容から、「これは不採用かも…」と感じることがあります。以下のようなサインが見られた場合、不採用の可能性が高いかもしれません。
企業担当者がほとんど質問をしてこない
▶ 「これはもう不採用かも…」と思うサイン
職場見学では、企業側は応募者のスキルや人柄を知るために質問をするのが一般的です。しかし、以下のような状況が見られると、不採用の可能性が高まります。
- 企業担当者が最小限の質問しかしない
→ すでに「採用しない」と決めている可能性があるため、深く掘り下げて聞かない。 - スキルシートにほとんど目を通さない
→ 普通は書類を見ながら質問するが、興味がないと適当に流される。 - 「何か質問はありますか?」と早めに切り上げられる
→ 選考というより「一応会っておく」程度の対応になっている。
💬 実際の経験者の口コミ
「担当者が『じゃあ最後に何か質問ありますか?』と、面談が始まって10分くらいで言われました。質問しても『あ、はい』みたいな淡白な反応。結果はやはり不採用でした。」

「他の候補者も見て決めます」と言われる
▶ 競争相手がいる場合、落ちる可能性が高い
企業によっては、複数の候補者と比較して選考を行うことがあります。その際に、以下のような言葉が出ると、他の候補者との比較で落とされる可能性が高いと考えられます。
- 「他の方ともお話ししてから決めます」
→ すでに他の候補者がいて、より適した人材を選ぶ意向がある。 - 「もう少し検討させてください」
→ 即決できるほどの魅力を感じていない可能性がある。 - 「今後の選考の流れについては派遣会社を通じてご連絡します」
→ 企業側が判断を先送りにし、慎重に決めたい姿勢を示している。
💬 実際の経験者の口コミ
「『今回は他の方ともお会いしてから決めます』って言われたとき、あーこれダメだなって思ったら案の定落ちた。結局、決まるときは『○日からよろしくお願いします』ってその場で言われるんだよね。」
面談の雰囲気が淡白で興味がなさそう
▶ 企業担当者の態度から採用の熱意を感じない
派遣先の企業担当者が、最初から採用する気がない場合、会話や態度が淡白になりがちです。以下のような対応をされた場合、不採用の可能性が高まります。
- 話が盛り上がらず、形式的なやりとりだけで終わる
- 企業担当者が終始スマホやPCを見ていて、こちらにあまり注意を向けていない
- 「そうですね」「まぁ、はい」といった、冷たいリアクションが多い
💬 実際の経験者の口コミ
「職場見学に行ったとき、担当者がずっとPCの画面見ながら話してたんですよね。質問しても『あー、そうですね』くらいの反応。帰り道に派遣会社から『今回は見送りになりました』って連絡きて、やっぱりなって思いました。」
企業担当者が「勤務条件」について細かく確認してこない
▶ 「具体的な話が進まない=採用に前向きではない」
採用の可能性が高い場合、企業側は「この人を採用したら、具体的にどう働いてもらうか」を考えるため、勤務条件について詳しく話をすることが多いです。
しかし、以下のような場合、企業側はすでに「採用しない」と決めている可能性があります。
- 勤務開始日や業務内容について深く確認されない
- 「給与の支払い方法」「交通費の扱い」など具体的な説明がない
- 「勤務時間は大丈夫そうですか?」程度の軽い確認だけで終わる
💬 実際の経験者の口コミ
「普通、採用されるときって『この日から出勤できますか?』『PCの貸与は~』みたいな具体的な話になるんですけど、不採用のときは『勤務条件は大丈夫そうですか?』で終わることが多いですね。」
「結果はまたご連絡します」と言われる
▶ その場で採用される人は「〇日からお願いします」と言われることが多い
企業側が「この人で決まり!」と思った場合、その場(派遣先)で「では〇日からお願いします」「採用になりました」と伝えられることが多いです。
逆に、「結果は後日、派遣会社からご連絡します」と言われた場合、不採用になる可能性が高いです。
もちろん、慎重に選考を進める企業もあるので、一概には言えませんが、経験者の意見では「落ちたときのパターン」として挙げられることが多いです。
💬 実際の体験談(SNSより)
「合格のときは『じゃあ○日からよろしくお願いします』って言われるけど、不採用のときは絶対『後日、派遣会社からご連絡します』って言われるw これほんと分かりやすい。」

私が採用された時は、職場見学が終わった後に、まず派遣会社の営業担当から働く意思を確認されました。
働く意向を伝えた後、会社の外で待機していると、営業担当が派遣先に私の意向を伝えに行き、その後再び戻ってきて、その場で採用が決まったことを伝えられました。
これらのサインがあったとしても、最終的な判断は企業側に委ねられるため、焦らず結果を待ちましょう。
派遣の職場見学の合否はどのように決まる?
派遣の職場見学では、企業側が「この人と一緒に働きたい」と思えるかどうかが最大のポイントになります。
こうした要素を総合的に判断し、企業側が「この人と働きたい」と思えれば採用が決まります。
派遣の職場見学で落ちる理由
逆に、企業側が採用を見送る場合は以下の理由であることが多いです。

このような理由を知っておくことで、事前に対策を立てることができます。次のセクションでは、職場見学で落ちる確率を下げるための具体的な対策について解説します。
派遣の職場見学で落ちる確率を下げる対策と注意点
派遣の職場見学では、不採用となるケースもありますが、事前に対策をしっかり行うことで、合格率を上げることが可能です。企業側が求める人物像を理解し、適切な受け答えや振る舞いを心がけることで、採用の確率を高めることができます。
ここでは、職場見学でよく聞かれる質問や、質問すべき内容、聞いてはいけないこと、チェックすべきポイントなどを詳しく解説します。
派遣の職場見学では何を聞かれる?
職場見学では、企業側から業務内容や適性を確認するための質問を受けることが一般的です。基本的に、面接のような厳しい選考ではなく、「スキルや経験が業務に合っているか」「職場の雰囲気に馴染めそうか」を判断するための場と考えられます。
よく聞かれる質問例
- これまでの経歴について教えてください。
→ 経験やスキルが業務に適しているか - 今回の業務に活かせそうなスキルはありますか?
→ 即戦力として働けるかどうか - PCスキル(Excel・Word など)はどのくらい使えますか?
→ 業務に必要なスキルレベルを判断 - これまでの職場でどのような業務を担当しましたか?
→ 具体的な経験や業務への適性があるか - 希望する勤務時間や曜日に問題はありませんか?
→ 企業のシフトや勤務条件と合うか - 長期で働く予定ですか?
→ 短期間で辞めないかをチェック - 何か質問はありますか?
→ 企業や業務に対する関心を確かめたい
ポイント:質問には簡潔かつ具体的に答えることが大切です。また、未経験の業務でも「学ぶ意欲がある」ことを伝えると好印象につながります。
派遣の職場見学で何を質問すべき?
職場見学では、応募者からも質問をする機会があります。適切な質問をすることで、企業側に「働く意欲がある」と良い印象を与えられるため、事前に質問を準備しておきましょう。
質問すべき内容
- 1日の業務の流れを教えてください
→ 具体的な業務イメージを持つため - 業務でよく使用するツールやシステムはありますか?
→ 必要なスキルを把握するため - 配属先のチームの雰囲気を教えていただけますか?
→ 職場環境や人間関係を確認するため - OJTや研修はありますか?
→ 業務に慣れるまでのサポートを確認するため - 業務で特に求められるスキルや経験は何ですか?
→ 企業側の期待を知るため
ポイント:企業側が「この人ならうちの職場に合いそうだな」と思うような質問をすると、採用の可能性が上がります。
派遣の職場見学で聞いてはいけないこと
職場見学では、企業側にネガティブな印象を与える質問は避けるべきです。以下のような質問は注意しましょう。
NGな質問例
- 「残業は絶対にありませんか?」
「残業はしたくない」という強い印象を与え、マイナス評価になる可能性があります。 - 「ノルマはありますか?」
負担に感じている印象を与えるため、仕事に対する意欲が低いと思われる可能性があります。 - 「お休みはすぐに取れますか?」
まだ採用されていない段階で休みの話をすると、やる気がないと思われる可能性があります。 - 「時給アップの交渉は可能ですか?」
給与交渉は派遣会社を通じて行うため、職場見学では不適切です。
ポイント:疑問があっても、待遇面の細かい話は派遣会社に確認するのがベストです。職場見学では、「業務内容」「職場の雰囲気」など仕事に関する質問を中心にしましょう。
派遣の職場見学でチェックすべきこと

職場見学では、企業が応募者をチェックするだけでなく、応募者側も職場環境を見極めることが重要です。以下のポイントを確認し、実際に働いたときのイメージを持ちましょう。
ポイント:職場見学は、応募者側が職場を判断するチャンスでもあります。違和感があれば、派遣会社に相談しましょう。
総括:派遣の職場見学で落ちる確率は?不採用の理由と受かるための対策
派遣の職場見学では、必ずしも採用されるわけではなく、不採用となるケースもあります。しかし、事前に対策をしっかり行い、企業が求める人物像を理解した上で臨めば、合格率を上げることは可能です。
職場見学成功のポイント
✔ よく聞かれる質問を把握し、簡潔かつ的確に答えられるよう準備する
✔ 企業に好印象を与える適切な質問を用意する
✔ 聞いてはいけない質問に注意し、マイナスの印象を与えないようにする
✔ 職場の雰囲気や業務内容をしっかりチェックし、自分に合った環境か見極める
✔ 派遣会社のサポートを活用し、職場見学前に十分な準備をする
職場見学は、企業が派遣スタッフを選ぶ場であると同時に、応募者側も「本当にここで働きたいか」を確認する場でもあります。事前準備をしっかり行い、自信を持って職場見学に臨みましょう。
この記事が、派遣の職場見学を控えている方の参考になれば幸いです。
(※ちなみに、私が実際に利用して良かったなと思った派遣会社はテンプスタッフとマンパワーグループでした!ぜひ利用してみてください。)